舞台裏で聞こえる”ヒールの音”
客席が静まり返り、やがて拍手に包まれるその少し前。
観客の目には映らない舞台裏では、コツ、コツ、コツと、
かすかなヒールの音が床に落ちています。
それは、役をまとう直前のダンサーが、
本番用のキャラクターシューズで立ち位置を確認する音。
あるいは、舞台監督が最後の確認に向かう足音。
緊張と集中が混ざり合った、独特のリズムです。
このヒールの音は、決して派手ではありません。
むしろ、静かで、規則正しくて、少し硬い。
けれどその一歩一歩には、
今日まで積み重ねてきた稽古の時間
失敗も成功も含めた身体の記憶
「今から物語の中へ入っていく」という覚悟
が、すべて含まれています。

特に《ドン・キホーテ》のような作品では、このヒールの音は、
舞台の外にあるスペインの街角の気配にも似ています。
石畳を踏みしめる足音、祭りの前の高揚感、始まりを告げる合図。
まだ音楽は鳴っていないのに、物語はもう始まっているのです。
そして客席にいる私たちは、その音を直接聴くことはありません。
けれど、不思議なことに——幕が上がった瞬間、
「何かが始まった」と直感的に感じるのは、
この舞台裏のヒールの音が、確かに空気を変えているからなのかもしれません。
Awaji World Balletの舞台には、踊りや音楽だけでなく、
こうした“見えない準備の音”が積み重なって存在しています。
もし次に劇場を訪れる機会があれば、開演前の静けさに、
ほんの少しだけ意識を向けてみてください。
聴こえないはずのヒールの音が、あなたの想像の中で、きっと鳴り始めるはずです。
◆バレエ名作ハイライト公演「ドン・キホーテ」
[日程]
2025年
11月 29 日(土), 30日(日)
12月 6 日(土), 20 日(土), 21日(日)
2026年
1月 10日(土), 11日(日), 12日(月祝)
[時間]
15:00開演 (14:30開場) 16:30終演予定
[料金]
一般 4500円
小中高生 2500円
未就学児 無料
[会場]
旧アソンブレホール(〒656-2401 兵庫県淡路市岩屋 2942-17)
[アクセス]
お車の場合:淡路 IC から 5 分 高速バスの場合:「岩屋中学校前」下車、徒歩 5 分
[チケット]
指定席のご予約はこちら
自由席のご予約はこちら
◆ワークショップも同時開催!
元キーウ国立バレエ学校講師より、ワークショップレッスンが受けられます。
[料金]参加 2500 円 見学 1000 円
[時間]12:45~14:00



Comments